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信念が人生にもたらす影響② ー信念を変えて望みを実現させる

更新日:9月10日

コーチング, 自己実現, 信念が人生にもたらす影響

前回の記事 では、信念がどのように現実を形作っているのか、なぜ信念が行動や感情を決めるのか、そして信念が現実化するもう1つの可能性について書きました。今回は「信念を変えて望みを実現させる」がテーマです。


1. 信念を変える


望みを実現させるには、信念を変える必要があります。信念の多くは私たちの無意識* の領域に保存されています(*ここでは、意識=明確に認識できている領域、無意識=明確に認識できていない領域、と定義します)。そして無意識では、信念に基づき膨大な量の自動処理が行われています。自動処理には、ハビット(無意識の行動)と、アティテュード(無意識の判断)があります。ハビットは「慣れ」や「習慣」、アティテュードは出来事に対する受け止め方や反応などの「態度」のことです(田島大輔. マインドの教科書. 開拓社, 2021)。


信念を無意識のままにしておくと同じ現実が繰り返されます。「酒は百薬の長」という信念を持つ人は「適量の酒は薬にも勝る」と飲酒に対してポジティブな印象(アティテュード)を抱き、晩酌が習慣(ハビット)となります。しかし自分の飲酒量を冷静に見つめ「少し飲み過ぎている」と気づいた時、または何らかの情報に触れ「肝臓に負担がかかっている」と感じた時、ポジティブだったアティテュードが揺らぎます。そして「より健康になる」というゴールを持つと、酒量を減らすために晩酌の習慣も変化します。飲酒に対する信念を変更せずに、ゴール(酒量を減らすこと)を達成するのは難しいでしょう。



2. 信念を観る、疑う


信念を変えるには、まず、自分が無意識に信じてきたことや自分の前提となっていることを具に観る必要があります。「観る」という字を使った理由は、仏教用語の「観自在」にあります。観自在とは、すべての物事を自由自在に見ることです。例えば「苦労しなければ収入を得ることはできない」という信念があったとします。この信念を観自在に見ると「世の中には好きなことで楽しく稼いでいる人も多い」「不労所得を得ている人もいる」など、信念とは異なる現実にも気づくことができます。


自分の信念以外の現実に気づいたら、次は、自分の信念が何から構築されてきたのかを探ります。前述の例なら「親の口癖だった」「教師が言っていた」かもしれません。大抵の場合、私たちの信念は、まわりの目上の人間や環境、経験、メディアの情報などから刷り込まれています。自らが全くゼロから発案したという信念はないはずです。この技術革新と環境変化の激しい時代において、目上の人間が信じていたことが、現在のあなたに通用するとは限りません。それらはむしろ「過去の情報」と位置づけ、しっかりと精査する必要があります。


自分の信念の根拠が判明したら、その信念を一度、徹底的に疑います。信念に対して疑問を投げかけても良いでしょう。なぜ人は苦労と収入をセットで語りたがるのか? 時に苦労話が自慢話になっていないか? 好きな分野なら、そもそも“苦労”という感覚になり得ないのでは? 苦労を続けていながら十分な収入を得ていない人も多いのでは? など、思いつくままに疑ってみます。 このプロセスを通して、自分の信念は「あらゆる可能性の中の小さな1つに過ぎない」こと、そして「あらゆる可能性から本当に望む考え方や価値観を選んでいい」ことが実感できます。



3. ゴールに基づき、信念を意識的に選択する


自在に観て、十分に疑った後、心から望むゴールに基づいて信念を意識的に選択します。冒頭で信念の多くは無意識の領域に存在していると書きましたが、信念の見直しは「信念を意識化する」プロセスです。無意識に持っていた信念を観るには、認識する必要がありますから当然です。信念を意識化できたら、あらゆる可能性の中から「心から望むゴール」を決め、そのゴールに基づいて改めて信念を選びます。


心から望むゴールは、あなたの本音から発現します。自分は収入を得るために本当に苦労したいのか? と自問した時、本音で「苦労したい」と思える場合は、改めて「苦労しなければ収入を得ることはできない」という信念を選んでも良いのです。結果的に内容は同じかもしれませんが、無意識に持ち続ける信念と意識的に選択した信念は、明らかに異なります。もし「本当は苦労したくない」という本音があるなら、心から望むゴールは別のところにあります。


本音に気づき、心から望む状況のイメージが浮かんだ時、ゴールを設定します。そして設定したゴールに相応しい信念を採用します。「収入のために苦労したくない」という本音に気づいたら、自分が心から望む状況が浮かんでくるはずです。例えば「素晴らしい仲間と意義ある事業を行いたい」「多くの人に貢献できて自分も成長できる環境で働きたい」「多少の困難を“苦労”と感じないほど好きな分野で活躍したい」といったイメージかもしれません。これらのイメージに相応しいのは「自分は好きな分野で仲間や機会に恵まれ、多くの人に貢献することで収入を得ている」という信念です。


現在の自分が変化すると、世界線が移行し、訪れる未来も過去の意味合いも変わります。世界線とは、本来は物理学用語で時空における物体の軌跡を表す言葉です。同時にパラレルワールド(並行世界)や、特定の結果に至る可能性の道筋、分岐する可能性のある未来を指す言葉としても使われています。下図は、現在の自分が変化した時の世界線、未来と過去の変化を表しています。今回の記事は信念をテーマに書きましたが「現在の自分」は、信念以外にもさまざまな要素で構成されています。自分の構成要素の変化によって、世界線が変わり、訪れる未来、つまり現実化する事柄も変わります。コーチング及びセルフコーチングは、この理論に基づき「心から望む未来への世界線に移行しゴールを達成する」ための手法です。


コーチング, 自己実現, 信念と未来の関係性, 世界線の移行

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